私はかわいい、けれども
自分のことをかわいいと思っている。それなりにだけれど、自己評価で言えば中の上〜上の下くらいだと思う。でも、自分の顔になりたいと思わない。
辻野かなみというアイドルがいる。超ときめき♡宣伝部のメンバーだ。私は彼女の顔に憧れている。とき宣のメンバーはみんなかわいくて素敵だけれど、特にかなみんの顔が好きだ。
とき宣メンバーにはそれぞれ個性を持ったかわいさがある。吉川ひよりは王道アイドル顔。杏ジュリアは気品あふれるお嬢様顔。菅田愛貴は抜群のバランスを持った二次元顔。小泉遥香は努力型ヒロイン顔。坂井仁香は強気のセンター顔。そして辻野かなみは、センス抜群のシンデレラ顔だ。
人の表現を借りて言えば、かなみんは「おしゃれな顔」だと思う。つい最近読んだ小説(河邉徹『ヒカリノオト』)に「おしゃれな顔だと思った」という表現があって、「これか」と思った。偶然にもその小説に出てくる「おしゃれな顔」の持ち主は「かなみちゃん」だった。
かなみんの顔には繊細さがある。儚さとも言いかえられる。整った逆三角形の顔をしている。顎の細さ、髪や目の色からもそう感じるのかもしれない。加えてかなみんはファッションセンスも良い。ガーリー過ぎず、ギャル過ぎず、清楚過ぎず、少し攻めつつも変に目立ちすぎない服を着ている。これがこの顔に大変よく似合っている。
ファッションへの造詣とそのセンスから、「CHARME ROSE」というブランドを立ち上げている。ここで出されている服がとっても素敵。変に尖っておらず、一見シンプルなデザイン。だけども上品さやかわいらしさがあり、かなみんらしいと感じる。シンプルであることから、誰でも着られそうという考えが頭をかすめる。いや待てよ、これはかなみんが着こなしすぎているだけで私には難しいのでは。私は辻野かなみではないのだ。
「CHARME ROSE」は過去に2度販売されているが(いずれも完全受注生産)2度とも買えなかった。とてもかわいいその洋服を着こなしている自分が想像できないのだ。私はある程度かわいいが、この洋服が似合うかわいさを持っていない。辻野かなみのように逆三角形の顔で目が透き通ってはいないし、小柄で細かったりもしないのだ。別に「CHARME ROSE」が着たいからかなみんになりたいわけではないが、これが似合う顔になりたいとは思う。
おしゃれな洋服が似合う、おしゃれな顔になりたい。今私が思う一番の理想顔が辻野かなみということだ。次に「CHARME ROSE」が出るときは、いったん買って、洋服に合う顔を研究しようと思う。