よろずやって今でも存在するかな?

特技がない。

先日、クイズ大会に出た。4人1組で戦って、上位2人が勝ち抜けとなるシステムで4戦した。結果は負勝負勝と2勝2敗だった。終わったあとに友人と公園を散歩しながら「何なら勝てるか」という話をした。


これといった得意分野がない。勉強は平たくいえばできる方で、これは適当な四大に受かるくらいである。難関国公立とかには受からない。得意科目もない。しいて言うなら学生のときには数学が得意だったが、先日平方完成もできなかったし解の公式もすっかり忘れていた。物理専攻ではあるものの中学生の頃から理科はからっきしだめである。漢検はがんばったので2級持っている。

運動もできない。走るのは驚くほど遅い。50mで10秒を切れない。恐ろしいほど泳げない。25m泳ぎきれたことがない。近くから投げればバスケはシュートくらいできるかもしれない。キーパーがいなければサッカーのPKも決められるかもしれない。気合いと根性だけはあったので持久走は得意だったかもしれない。シャトルランは無理。走るのが遅くて間に合わない。

家事もほとんど苦手である。料理は生活できる程度にできる。とはいえ炒める以外の調理法を知らないので、基本的に食材を切って炒めることしかできない。洗濯はできる。洗濯機を買ったときにきちんと説明書を読み込んだ。掃除は苦手、片付けも苦手。


そんな私でも褒められることがある。よく友人に「やまは何でも楽しめるのすごいですよね。特技だと思います」と言われる。同じ人物に過去3回ほど言われている。自分でもそういう気質はあると感じる。大抵のことには興味があって、いわゆるNG項目は少ない。パクチーは苦手だが見るのは平気だ。しいて言うならネズミとカエルが苦手である。

走るのは好きだし、運動も好き。料理も好きだし、仕事も好きである。勉強も結構好きで、知らない話を聞くのも好きである。なんとなく文章を書いて、なんとなく絵を描いて、なんとなくサイトを作っている。昔恋人に手作りの鍵収納箱を作ってあげたり、カーテンを縫ってあげたこともあったっけ。創作は物理的か否か問わず結構好きである。

何でもなんとなくやれて、なんとなくできる。特に何にも秀でていないのが現状だ。例えば会社とかで「こういうことなら彼女に任せればいいよね!」みたいなことがたぶんない。わかりやすい技術とか能力がないように感じる。

親友がいない。誰とでもなんとなく仲良くできる反面、誰の一番にもなっていない。私が一番だと思っている相手は、私のことを一番だとは思っていない。


何でもかんでも、広くて浅い。一つのことに熱中できる人がうらやましい。何でもいいから、一芸がほしいなあ。そう思っているうちは、きっと何もできないね。