憧れのスペインまで

噂によると2026年にはあのサグラダ・ファミリアが完成するらしい。日本で言えば渋谷駅や横浜駅のように一生作り続けるものかと思っていたが、意外にも私が生きているうちに完成するようだ。

高校生の頃、ガウディの建築に憧れていた時代がある。図書館でガウディの作品集を見たり、関連する本を読んだりしていた。特に覚えているのはジュジョールのことで、ガウディの建築を色彩の面で助けたもう1人の天才と頭の中に残っている。

昨年、東京でやっていた『ガウディとサグラダ・ファミリア展』を訪れた。そこで久しぶりに濃くガウディの作品に触れ、本物を見たいなと思った。人はよく、サグラダ・ファミリアを見るなら建築途中の様子が見たいというが、私は完成した作品を見たいし、イエスの塔に登りたい。とにかく完成を待っている。

展示を一緒に見た友人と、完成したらスペインに見に行こうという約束を取り付け、さっそくスペイン語の勉強を始めた。昨年アメリカを旅行したとき、英語ができずに緊張することが多かったので、コミュニケーションは取れるようにしておきたいと思った。

約束は2027年なので、スペイン語の勉強には余裕がある。今年あたりでスペイン語検定6級と5級をとり、自信をつけたい。スピーキングに慣れてきたらDELEもとりたい。リスニングも強化しなければならない。

気が早いので『地球の歩き方』も購入した。買ってから知ったが、『地球の歩き方』には「スペイン」「マドリード」「バルセロナ」の3種類があるらしい。私が買ったのは「スペイン」だ。

『水曜どうでしょう』の「ヨーロッパ20カ国完全制覇」も見直した。クワンカの町を彩る家々の夜景は小林製薬の糸ようじだ。各地のパラドールを見ながら値段を調べ予算を考えている。貯金もしなければならない。

とにかくスペインを意識した生活をしている。スマホの言語設定はスペイン語にしており、GoogleやLINEもUIがスペイン語で表示される。Google Discoverなんてのはスペイン語のニュースまでサジェストしてくる。これには多少困っている。ラテン文字で検索すると検索結果が大体スペイン語なのにも困っている。それでも私は言語設定を変えない。スペインに行くまでは。

さて、2024年10月からイベリア航空で成田-マドリード便が復活するらしい。これは朗報だ。コロナの影響もあり、日本からスペインへの直行便はこれまでなかった。どこかでトランジットしなければならず、スペインまでは20時間近くかかる見込みだった。昨年、成田-サンノゼ便で吐いた私はフライトの時間をできる限り短くしたいと思っている。直行便では成田-マドリードを16時間で飛ぶらしい。そしてできればプレミアムエコノミーに乗りたい。

考えるほど、予算が嵩んでいくが、あと3年あるのできっと貯金できるだろう。ああ、憧れのスペイン、どうか安全に行けますように。サグラダ・ファミリア、本当に完成しないと許さないぞ!